今週の平日は、ブエナビスタのDVDを見直しておりました。
きっかけはサラブレ9月号の対談記事。望田潤さんとMahmoudさんによる「ラップ論×血統論」は非常に興味深い、実験的な企画でございました。あ、必読ですよw
ホントはこの対談についてだけでひとつ記事を書いておきたいのですが、割と体力がね、バテ気味かな。東京の夏は湿気をともなう暑さですからねぇ。仕事にエネルギーを振り向けんといかんですので、泣く泣く優先順位を下げておりました。
で、記事を読み進めていましたら、ブエナビスタについて「父よりもピッチ走法やから、中山でもいつも格好はつける」という言葉を見つけまして。そういえばヤマニンキングリーにどうやって負けたのかなーなどと気になり始めてしまいました。札幌記念も近いですしね。同厩の後輩が同じローテーションでロンシャンの舞台に臨もうとしていますし。久しぶりにDVDをひっぱりだして再認識にいそしんでおりました。
ポニーキャニオン – ブエナビスタ 不屈の女王:DVD
いやー観てよかったですね。
アンカツの後方待機は、ハーツクライで横山が判断したそれに近い判断かなと思いましたし、スミヨンと岩田はそれぞれ長所と短所が両方でたようなパフォーマンス。なにかこう、鞍上の煩悶とは対照的に、ブエナビスタの安定したパフォーマンスが際立ってみえました。折り合いに難がないことと加速に優れていることは、鞍上の特徴を柔軟に受け止める幅を持っていたのかもしれませんね。もちろん個人の感想ですよw
一番の再発見は京都記念でした。ジャガーメイルに詰められながらの辛勝、とは見えるのですが、横山のリードはブエナビスタの特徴をしっかり踏まえているとも、後のレース運びのベースになったとも受け取れます。自分の中では、もっとも鮮やかな秋の天皇賞と、2、3歳時の追い込みとのギャップをつなぐようなイメージに収斂しています。
いま振り返ってよかったと思うのは、宝塚記念のゴールドシップとの符合でした。2200m、外枠発走、1コーナーまでの距離を利しての先行策。負荷を抑えつつの前目のポジションを確保する運び方は、以前から横山にあったイメージなのでしょう。うわーノリさんすげーわー、と思いながらのレース観賞。嘆息とともに過去のレースを振り返るのも良いですねー。
横山に乗り替わったのはそのひとつ前の有馬記念から。エリザベス女王杯で前残りを許したことでアンカツの待機策への批判は、当時かなり露骨に語られていましたね。そのタイミングでの乗り替わりですから、二アリーイコールで先行策への期待でしたし、内枠があたったことで先行策はほぼ強要に近い状態になったと受け取っていました。
結果、その有馬記念ではドリームジャーニーのピッチ走法に屈するわけですが、先の記事のコメントがこのあたりに表れているなー、などと中山の坂でドリームジャーニーに抵抗する姿を観ながらふわふわと思っていた次第です。
惜敗した札幌記念は、3~4コーナーでいったんマツリダゴッホの進出を先にやってからの捲くりになったしまったようです。その分の惜敗と認識しましたが、じゃあ自分のタイミングで捲くれたら勝てたかというと…。当時の鞍上の脚質へのこだわりを加味すると、たらればはイメージしにくいですかねぇ。
しかしヤマニンキングリーを差せない流れ。1、2着のいずれも35秒台だったことからすると、パワーを要する洋芝だったことに重きを置いてこの結果を読み解けばよいのか。さてさて。
やっぱりスペシャルウィークなんでしょうね。阪神外回り、府中で差し届き、札幌、中山、阪神内回りで惜敗する。強いグリップや瞬間的なパワーより、軽めの馬場で回転力の持続が活かせる舞台でこそ。グラスワンダーとは対照的、と考えると99年の2度の直接対決は、産駒同士のリマッチも含めて味わいが増してきます。
一方、伝説の新馬戦は、5着のエーシンビートロンがサマーチャンピオンを勝った事でまた厚みが増したでしょうか。このレース、アンライバルドは先行したことで上がり勝負のアドバンテージを得たわけですが、そのとき追い込みきれなかったブエナビスタが、後々ポジションを取ってドリームジャーニーやペルーサの後方一気を振り切るのは面白い変遷だなぁと。端的な感想ですけどね。
そうそう、ポニーキャニオンのDVDではドバイの2戦が未収録ですのでYouTubeでチェックしました。ブエナビスタの持ち味が活きたのはシーマクラシックの方でしょうね。ペリエが体重オーバーだった記憶がありますがw それがノイズになるくらい馬の頑張りにフォーカスできます。このときの疲労を引きずったままだからこそのヴィクトリアマイルでもありますね。
ブエナビスタの戦歴を紹介して、区切りましょうか。安定感は着順にも表れています。
競走成績:全競走成績|ブエナビスタ|JBISサーチ(JBIS-Search)
さて、先のサラブレの記事には距離適性について重要な指摘がありました。こうやって言葉にすればいいんですね。
持ち前の走りのリズムの種類が、距離適性を決定させる要因とも言えますね。
その馬が馬なりで楽に追走できるペースが何mか、ってところで大体決まると思ってるんですよ。
この点に自在であったブエナビスタとハープスターにはけっこうな相違がある、ハープスターはハイペースの追走にぴったりのタイプでは、という議論が記事では続いていました。個人的にはいままで言葉にできていなかった感覚を言い当ててもらったような気になっております。有難いばかり。
で、今年の札幌記念に応用しながらぐるぐると検討している最中でございます。そうです、トウケイヘイローがいるんですよねー。トウカイパラダイスが番手であればなおのことペースが緩む可能性は低いでしょうか。お、そうすると桜花賞馬のアドバンテージをみるべきなのかしらん。
なお、外枠を引いたラブイズブーシェの出来と、ゴールドシップが真ん中の枠でかつトウケイヘイローのひとつ内であること。今年はこのあたりをフックに予想をまとめようと思っています。どうなるでしょうねー。
最後に。
本当に偶然なのですがこの土曜日、行きつけの専門店でブエナビスタ農園で取れたコーヒー豆を発見いたしました。偶然の符合。ロックドゥカンブの時にワインを取り寄せた感覚を思い出しましたよ。
どうやら農園自体は以前から名が通っているようですが、すみません全く知りませんでした。ええ、こだわりなお店に通いつつ、いっこうにテイストにこだわりがでてこない、そして知識も深めないライトユーザーでございます。こういう姿勢だと軽薄なおしゃれ感がでちゃうんですかねぇ。その道の人に委ねる形で、分析しつくさずに「まとまり」を堪能するのはわるくないと思っているんですけどね。
滑らかな口当たりでありつつも濃厚さを担保した、ちょうどよい飲みやすさでございました。
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